自律神経失調症の先生

高校卒業直前に、担任の先生の様子がおかしくなった。
授業中に急に黒板の前で止まってしまった。
私たちは何が起こったのやらわからず、最初はただ見ていたがしばらくすると、ただ事ではない雰囲気になり何人かの生徒が先生と一緒に保健室に行った。

次の日も、その何日後にも同じようなことが起こった。
そして先生は数日間学校を休んだ。
副担任の先生の説明によると「急にめまいや動悸が激しくなってしまうみたいだけれど、カラダに特に異状は見られないから安心して下さい。」とのこと。

それ以外の説明はなく、数日後先生はいつものように復帰したので私たちはそのまま卒業した。

1年後、同窓会が開かれた。
先生も顔を出してくれたのだが、その姿があまりにも違っていて驚いた。
ほっそりとしていたはずの先生はお腹がズボンに収まりきらないほどに太っていた。

ニコニコしてはいたが、顔色も悪かった。
楽しい雰囲気で会がすすめられたため、みんな体型以外のことには触れずにいた。
しかし先生から「実はね、あの時から自律神経失調症にかかってしまったんだ。いや、あの前から結構症状はあったんだけど。
太っちゃったのは薬のせいもあるんだ。」と自律神経失調症のことを話してくれた。

先生は昔から緊張したりすると、お腹を壊したり、汗が止まらなくなったりカラダに出るタイプだったそうだ。
でもそれは元々だったし、大人になってから症状が以前に比べて強くなっても「少しがんばればなんとかなる。」と病気を直視しないようにしていたそうだ。

数多くの生徒を見ているうちに「もしかして自分は自律神経失調症ではないだろうか。」と思ったこともあったそうだが、なかなかそれを認められずにいたのもあるとのことだった。

それがあの時イッキにきた。動けなくなるくらいのめまいだったよ。
知らず知らずのうちにストレスをため込んでいたんだろうね。あれからもなかなか病気と向き合えなくて今ではちょっとした対人恐怖や不安症にもなっちゃったんだ。

ストレスをため込むと大変だよ。すぐに言うこと。
でもね、それってすごく難しいことなんだよ。
生徒に対しては「気のすむまでのんびりしなさい」って言えるくせに自分は無意識のうちにすぐに復帰のことや、仕事を取り返すことを考えてしまうんだ。

性格も関係しているから、すぐに治ったりはしないけど。
あとね社会がなかなかこの病気を理解してくれないのも、難しいところ。
自律神経失調症って結局どこが悪いってわからないから診断されただけでしょって済まされることもある。

自律神経失調症は心の病気なんでしょ?気持ちの問題でしょ?ってそれ以上に理解をしようとしてくれなかったりするんだよ。
そんな中で、自分が病気であることを認めるのって結構しんどいよ。
でも嘘じゃなくて、確実にカラダに症状が出るんだ。
だからこれは立派な病気!

と少し照れながら、昔の授業みたいに話してくれた。

今なら先生がどうしてあの時あえて自分の病気の話をしてくれたかわかる気がする。
それ以来、私はこの病気に何度か出会うことになる。
そしてキチンと理解していなければ、正しく対処することが本当に難しい。
いや、理解しているつもりでも実際はなかなか行動できないことが多い。
今でも考えさせられることの多い出来事だ。
自律神経失調症にという病気を知っていますか

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